口腔内超音波診断を受けた患者さんへ(臨床研究に関する情報)


当院(新潟大学医歯学総合病院)では、口腔癌の治療成績向上に有用な新しい画像診断法を確立するために、以下の臨床試験を行なっており、できるだけ多くの患者さんに協力をお願いしています。

研究課題名:
「口腔内超音波診断法による口腔癌の浸潤深度評価の標準化」

対象者及び対象期間:
2013年4月から2018年3月の間に、舌癌(扁平上皮癌)と診断され口腔内超音波診断法による舌原発巣の画像検査が施行され、外科療法(切除術)が行われた患者さん

概要:
口腔癌の予後を規定する頸部所属リンパ節転移に関連する重大な因子として、癌の浸潤の深さが広く知られています。
2016年に全面改定されたAJCC、UICCでは、口腔癌のTNM分類におけるT分類に、腫瘍の表面的な広がりに加え浸潤深度depth of invasion(DOI)の概念が加わりました。
病理組織学的には、DOIは隣接する正常粘膜基底膜の仮想平面から腫瘍の最深部までの距離と定義されています。
口腔内超音波診断法は浸潤先端を特定でき、早期舌癌に対する浸潤範囲の評価における有用性が認められていますが、DOIを決定する上で基準となる粘膜上皮基底膜は超音波画像上で明確に規定されておらず、DOI計測手法に関する検討は十分でありません。
そこで今回私たちは、口腔内超音波診断で基底膜を定義することが可能か、計測されたDOIが妥当かという点を明らかにすることを目標として、特に舌癌を対象に、原発巣の病理組織学的所見ならびに頸部所属リンパ節転移の有無とを詳細に比較検討するために、本研究を計画しました。

承認番号:2018-0031(承認日:2019年6月21日)

研究の目的・意義:
口腔内超音波診断で粘膜上皮基底膜を定義することが可能か、計測された浸潤深度depth of invasion(DOI)が妥当かを明らかにするため。

研究期間:
倫理審査委員会承認日から2020年3月まで

情報の利用目的及び利用方法(他の機関へ提供される場合はその方法を含む。):
本学医歯学総合病院の電子カルテに保存されている病歴、口腔内超音波診断画像と病理組織診断画像を利用します。
使用するデータは個人が特定されないように匿名化を行い、研究に使用します。
研究の成果は、学会や専門誌などの発表に使用される場合がありますが、名前など個人が特定できるような情報が公表されることはありません。

利用または提供する情報の項目:
口腔内超音波診断画像、病理組織診断画像

利用の範囲:
新潟大学医歯学総合病院歯科放射線科診療室

試料・情報の管理について責任を有する者:
新潟大学大学院医歯学総合研究科
顎顔面放射線学分野 教授 林 孝文

問い合わせ・苦情等の窓口連絡先:
951-8514 新潟県新潟市中央区学校町通2-5274
新潟大学大学院医歯学総合研究科 顎顔面放射線学分野
担当歯科医師 林 孝文(はやし たかふみ)
電話 025-227-2914
FAX  025-227-0810


Last updated at June 21, 2019.
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本ページに関する問い合わせ先:林 孝文(hayashi@dent.niigata-u.ac.jp)