「小唾液腺の口腔内超音波画像解剖アトラスの策定」に関する研究へのご協力のお願い


当院(新潟大学医歯学総合病院)では、下記研究のためのボランティアを募集しています。

研究課題名:
「小唾液腺の口腔内超音波画像解剖アトラスの策定」

研究機関:
新潟大学大学院医歯学総合研究科・顎顔面放射線学分野
新潟大学医歯学総合病院 歯科放射線科

承認番号:2018-0030(承認日:2019年6月21日)

1.研究目的
唾液腺の診断・治療は口腔の健康の維持・回復に欠かせません。唾液腺には大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)と小唾液腺(口唇腺、頬腺、口蓋腺、舌腺、臼歯腺)とがあり、大唾液腺についてはすでに多くの画像解剖に関する知見が得られていますが、小唾液腺についてはほとんど知られていません。今後の口腔乾燥症状に対する診断・治療において、小唾液腺の詳細な画像地図が必要となることが予想されます。最近、口腔内走査が容易な高分解能の術中用小型探触子が開発され、小唾液腺の画像化が容易となってきています。これまで私たちは、口腔癌に対する口腔内超音波検査の標準的手法を開発し、提唱してきました。そこで本研究では、この手法を応用して、これまでほとんど検討されてこなかった小唾液腺の画像解剖アトラスを策定することとしました。

2.研究協力の任意性と撤回の自由
本研究で得られる情報については特定の個人を識別できない情報とするため、情報取得後に同意撤回を受け付けることができない点についてはご了承ください。

3.研究方法
3-1.研究対象者
研究に参加していただける被験者(ボランティア)は、口腔領域に特段の自覚症状(口腔乾燥感を含みます)のない、研究の主旨を説明し承諾を得た成人の方です。研究に参加していただけないのは、口腔乾燥症状のある方、放射線治療の既往のある方や唾液腺機能に影響を与える可能性のある薬剤を服用している方です。

3-2.研究方法 
口腔内超音波診断法により、小唾液腺の描出を行います。超音波診断装置には、本学医歯学総合病院既設の装置(日立Preirusならびにホッケースティック型術中用小型探触子EUP-O54J)を用い、高分子ゲル音響カップリング材を介在させて口腔内走査を行います。小唾液腺は、口唇腺、頬腺、口蓋腺、舌腺、臼歯腺について、描出状態を評価するとともに、Bモード画像により大きさを、ドプラによる血流評価とエラストグラフィによる組織弾性の評価を行い、全対象者に共通的で典型的な所見を明らかにします。

3-3.研究参加期間
研究の予定期間は、倫理委員会承認日から2020年3月です。

3-4.研究参加予定人数
この研究は20名のボランティアの方々に参加をお願いする予定です。

3-5.検体・情報の保管及び廃棄
この研究により得られた超音波画像は、当該研究の結果の最終の公表について報告された日から10年を経過した日までの期間、当院の研究責任者が責任をもって適切に保管します。画像情報を廃棄する場合は、個人を識別できない状態で適切に廃棄いたします。

4.研究計画書等の開示
詳細な研究の計画、研究の方法についてお知りになりたいときには、担当医師までご連絡ください。この研究に参加している他の方の個人情報や、研究の知的財産等に支障がない範囲で研究計画書の閲覧や説明をいたします。

5.試料提供者にもたらされる利益,不利益
超音波診断法は電離放射線被曝がない非侵襲的検査法であり、特別な不利益はありません。口腔粘膜に直接探触子を当てる検査のため、多少の違和感や軽い嘔吐反射などの不快感を与える可能性がありますが、特段の対応は不要な軽微なものです。

6.代諾者を必要とする場合の理由
特に代諾者を必要とすることはありません。

7.個人情報の保護
この研究の結果が学会や医学雑誌などに発表されることもあります。ただし、いずれの場合にも、あなたの個人情報(名前や住所、電話番号など)が公表されることは一切ありません。

8.試料,情報を他の機関へ提供する可能性
本研究で得られたデータを他の機関へ提供する可能性はありません。

9.利益相反について
利益相反とは、外部との経済的な利益関係等によって、研究データの改ざん、特定企業の優遇など研究が公正かつ適切に行われていないと第三者から懸念されかねない事態のことを指します。この研究は、特定の企業からの資金提供を受けておらず、特定の企業の利益を優先させて、あなたの治療方針を変えてしまったり、研究の公正さを損なったりすることはありません。

10.解析結果の開示
この研究は、画像解剖の典型像を明らかにすることを目的としているため、解析結果の開示において被験者の方に直接的な利益は生じないため、解析結果の開示は行いません。

11.研究結果の公表
この研究は、通常の診断に用いる超音波診断法を用いて検査を行い、その中で得られた画像情報を用いた研究であり、公開データベース等への研究の登録は行いません。しかし、より詳細な研究の計画、研究の方法についてお知りになりたいときには、担当医師までご連絡ください。この研究に参加している他の方の個人情報や、研究の知的財産等に支障がない範囲で研究計画書の閲覧や説明をいたします。

12. 研究から生じる知的財産権の帰属先
この研究により得られた結果が、特許権等の知的財産を生み出す可能性がありますが、その場合の特許権等は研究者もしくは所属する研究機関に帰属することになり、あなたには帰属しません。

13.健康被害が発生した場合の治療と補償について
この研究は、通常の診断に用いる超音波診断法を用いて検査を行い、その中で得られた画像情報を用いた研究であり、この研究に参加したことが直接の原因となってあなたに副作用などの健康被害が生じることはありません。

14.研究終了後の試料等の取扱方針
この研究により得られた超音波画像は、アトラスの改訂に対応するため、当該研究の結果の最終の公表について報告された日から10年を経過した日までの期間、当院の研究責任者が責任をもって適切に保管します。画像情報を廃棄する場合は、個人を識別できない状態で適切に廃棄いたします。長期保存に同意されない場合でも今回の研究で不利益を受けなることはありません。

15.費用負担に関する事項
この研究に係る費用は研究費により賄われますので、検査に関わる料金は発生致しません。しかしながら申し訳ございませんが、研究にご協力いただいても謝礼をお支払することはできませんのであらかじめご了承ください。

16.問い合わせ,苦情等の連絡先
担当者からの説明や、この説明文書を読んでもわからないこと、研究に関する質問や何か心配事がありましたら、どうぞ遠慮なく担当者に質問してください。

所 属:新潟大学医歯学系(歯学部)顎顔面放射線学分野
住 所:新潟市中央区学校町通2-5274
連絡先:025-227-2914

研究責任者 教授 林 孝文
研究分担者 講師 勝良剛詞
研究分担者 医員 曽我麻里恵
 

Last updated at June 21, 2019
Return to Home Page of Oral and Maxillofacial Radiology
本ページに関する問い合わせ先:林 孝文(hayashi@dent.niigata-u.ac.jp)